[RIDE THE LIGHTNING] Chapter06
マイケとアンドレイは、レンガ造りの外壁と和風の瓦屋根の組み合わせが特徴的な邸宅の前で、塀に背を預けて中の様子を窺っていた。
〔アイオワ州グライムス グレゴリオ暦2061年9月18日 09:52 p.m. -6〕
「侵入経路は昨日説明した通りだ。やれるな」
アンドレイはマイケに問う。
「俺を誰だと思っている」
「それもそうか……ん? どうかしたか?」
分かりやすくアンドレイを睨みつけるマイケの視線に、アンドレイが気づく。
「べつにどうもしちゃいない。ただ、面白くないと思っただけだ」
マイケはアンドレイと目を合わせずにそう言った。
「ここは車がまだオイルで動いていた時代からブイブイ言わせてた老舗の車屋、そのトップのお宅だぞ? いつもの盗みが面白かったかは知らないが、面白いか面白くないかで言えば……面白い方なんじゃないか?」
「そうじゃない。俺はお前のことを言っている」
「俺にコメディアンを求めないでくれ」
「男らしくないと言っている」
「そういう言い方は前時代的じゃないか?」
「もういい。お前が決めたことだ。従うさ」
マイケはムスッとしたまま、塀を飛び越えて屋敷の敷地に侵入した。
アンドレイも後を追うようにしてそのようにした。
……忍び込む二人を、屋敷の屋根の上で見下ろす男の影があった。
男は大仰な通信端末を取り出すと、アンテナをピンと伸ばし、そしてダイヤルする。
「もしもし」
